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ドラクエ11、 “異例”の「PS4&3DS」同時発売の狙いとは?

 スクウェア・エニックスは4月11日に発表会を開き、「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」(ドラクエ11)を7月29日に発売することを明らかにした。

 プレイステーション4(PS4)とニンテンドー3DS3DS)で同時に発売され、価格はPS4版が8980円(税抜き)、3DS版が5980円(同)を予定する。PS43DSの同時発売はゲーム業界では異例だという。

 平和な村「イシ」で育った主人公が、ある日村の成人の儀式に臨む。そしてそれをきっかけに、自分がかつて世界を救ったとされる「勇者」の生まれ変わりであり、大きな使命を背負う者だと知る――これが「ドラクエ11」の物語の流れだ。

 これはPS4版も3DS版も変わらない。キャラクターや建物はどちらも3Dで描写されるが、3DS版では教会に行くことで2D表示に切り替えることができる。平面のマップを歩く昔ながらのドラクエを楽しめるというわけだ。他にも、かつてセーブデータの代わりとして使われていた「ふっかつのじゅもん」を入力すると、さらなるお楽しみが追加される要素もある。

 このように「ドラクエ11」はあらゆる世代のファンでも楽しめるように作られている。サブタイトルの「過ぎ去りし時を求めて」の意味も、過去作のファンにも楽しめるようにという狙いがあるという。「ドラクエ」生みの親である堀井雄二氏もまた、発表会で「ドラゴンクエスト30年の思いが全部このソフトに詰まっている」と語った。

 あらゆるファン層をターゲットにする戦略が、「ドラクエ11」のPS43DSの同時発売という形となって表れたようだ。ほかにも理由はないのか、スクウェア・エニックス広報に尋ねてみたが「より多くの人に楽しんでもらうため」という回答しか得られなかった。

 そこで、専門家に「2機種同時発売」について見解を尋ねてみた。元東京大学教授で、日本eスポーツ協会理事を務める馬場章氏は「これは近年縮小化する家庭用ゲーム業界の生き残りを賭けた選択でもある」と分析している。

「据え置き型と携帯型のゲーム機はプレイスタイルが異なるので、市場的に意外と競合しません。だから、PS43DSの同時発売という形を取ったのでしょう。PS4は現時点で最新の性能を持つ機種。一方、3DSは現在最も普及しているハードです。2機種で最初から同時開発すれば、開発のロスをなくし、かつソフトを効率よく販売できる狙いがあるのでしょう。ハードを販売する企業にとっても、スマホゲームの隆盛に対して、ゲーム機同士の『競争』から『共存』を図る時代に入ったといえます」(馬場氏)

 スマホに対抗したゲーム機の“共存”……「ドラクエ11」の登場でゲーム業界の地図は塗り替わるのかどうか。そう考えると「7月29日」の楽しみがまた一つ増えるかもしれない。